2010年9月アーカイブ

感謝をこめて

Written on : 09.30.10

今日9月30日、ホテルアソシア名古屋ターミナルが36年間の歴史に一旦幕を閉じます。

前日の9月29日はホテルとして宿泊客を迎える最後の日でした。

その最後の宿泊客として、弊社従業員10名ほどでホテルに宿泊しました。

今まで言い尽くせないほどお世話になったことへの感謝の気持ちを伝えたいと、手土産に月ごとの上生菓子を持参しました。

12ヶ月を表した上生菓子

ユガワさん渾身の作品

和菓子職人の渾身の作品で、中にはウチらしく栗きんとんを詰めています。

総支配人の柴田さんも大変喜んでくださって、ワタシたちの食事をする部屋にきれいに並べてくださいました。

この日はホテルの最後の日の記録撮影もしていて、12ヶ月の日本の四季の細やかなうつろいを表した上生菓子を前にカメラがまわりました。

格別な扱いに同行した和菓子職人も心底喜んでいました。

柴田さんは人のやさしさや心を汲み取る達人で、最後の最後までワタシたちを感激させてくれました。

レストラン「ひととき」の太田料理長のユーモアがあって少しお茶目なご挨拶を受けて、文字どおり楽しい極上の「ひととき」を過ごすことができました。

日が暮れて、長年お世話になったカフェジャンシアーヌの前には、ジャンシアーヌ名物とまで言われた栗きんとんのワゴンが置かれていました。

カフェジャンシアーヌの栗きんとんワゴン

今日もアソシアの皆さんのおかげで完売したのかひっそりとしていましたが、このワゴンで皆さんが入れ替わり立ち代りお菓子を販売してくださっていたかと思うと、胸がつまりました。

ワゴンに並べてあった羊羹をつかんで走って逃げようとしたお婆さんを、支配人が追いかけて「こんなことしちゃいかん」と説教をしたという話も、今ではなつかしく思い出します。

ホテルアソシア名古屋ターミナルの皆さん、お世話になりました。

長い間本当にありがとうございました。

 

夏から秋へ

Written on : 09.25.10

恵那の秋は朝晩とても冷え込むのですが、今年は日が暮れても例年のように気温がなかなか下がりませんでした。

今年の夏は日中の日差しは刺すように痛くてとても厳しい夏でした。

この猛暑は山の自然の恵みにも影響を与えたのか、このところ熊が出たという話をよく耳にします。

風の中に秋を感じるようになるのはいつのことかと思っていたら、ここ数日でいきなり気温が下がりました。

雲のかたちも夏の雲の力コブのようなかたちではなく、穏やかにスラッと筆をはしらせたようなかたちになって、少し空が高くなったような気がします。

突然の気候の変化の中で、恵那山でも数日前にすそ野をおおうように雲ができ、夕陽があたってオレンジ色に染まりました。

恵那山を取り巻く雲

とても美しくて神秘的で、誰もが思わず見とれてしまいました。

季節はこの瞬間、大きく動いたような気がしました。

どうか、栗の実が大きく育ちますように。

どうか、山々に木の実がたくさんなって、動物たちの冬支度に間に合いますように。。

 

ふるさとのお菓子

Written on : 09.16.10

朝晩涼しくなって秋らしい日々となりました。

栗の入荷もすすみ、工房では毎日ラインが止まることなく動き、従業員もいつもよりも増してテキパキと手を動かします。

秋が来た!と実感してうれしくなります。

一つ一つ手絞りにされた栗きんとんがラインを流れ、和紙で包まれていきトレイに詰められ、箱詰されて山積みとなっていきます。

ワタシはここ恵那の生まれではなく他所から嫁に来た、まぁ昔風に言うと「よそ者」で、栗きんとんはふるさとの味ではありません。

ですが、恵那川上屋で働くようになってからは、何か集まりがあると「栗きんとん」を持参することがあります。

ワタシには馴染みがうすくても、恵那の人たちはきっと栗きんとんが一番うれしいのではと思うからです。

先日も40代から70代の女性ばかりの集まりに、お茶菓子にと「栗きんとん」を持参しました。

配られた栗きんとんを両方の手のひらの上で受取ると、

「初物やで家に帰ってお茶を入れて大事にいただくね」とか

「家でお父さんと一緒に食べるね」

などと言いながら、誰一人その場で食べる人はなく、みんな宝物をしまうように大切にかばんにしまいました。

恵那の人たちは栗きんとんが大好きで、そしてとてもありがたいものなのだということを改めて感じました。

地域の宝物を大切に守るため、地元の農家の方たちと栗を愛するたくさんの人たちを裏切る事のないように、誠実でウソのないお菓子をこれからも作っていきたいと思います。

超特撰恵那栗の栗きんとん

 

今年も伊勢神宮に奉納いたしました。

Written on : 09.10.10

晴れわたった青空のもと、と言うより、猛暑の中と言ったほうがピッタリの9月7日に超特撰恵那栗と栗きんとんを伊勢神宮に奉納いたしました。

伊勢神宮奉納

今回で3回目の奉納となり、引き続き奉納を許されたことを誇りに思いつつも、責任の重さは回を重ねるこどに増え、決して慣れるということはありません。

沿道の一般参拝客の皆さんにも見守られながらゆっくりと進みます。

神宮の豊かな緑が、時折強い日差しから私たちを守ってくれました。

口上を読み上げた後、内宮神楽殿へと通され、厳かにご祈祷が執り行われました。

神楽殿の中の、まるで絵巻物を見るような典雅な舞と雅楽に、しばし時間が止まってしまったかのような不思議な気持ちになりました。

伊勢神宮の大御神様は、願い事をするところではありませんが、農家の皆さんの心の奥底の「少しでいいから雨が降れば…」という願いが届けられたのか、帰路の途中で一転雨が降り出したときには、バスの中で歓声が上がりました。

これからも伊勢神宮奉納に恥じない栗と栗菓子を作ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

目揃会

Written on : 09.05.10

JA超特撰栗部会主催による毎年恒例の「目揃会(めぞろいかい)」が、今年も暑い中開かれました。

目揃会というのは、栗の収穫が始まった頃に開かれるもので、農家の皆さんを集めて「良い栗」と「良くない栗」の判断基準を改めて確認する場でもあります。

目揃会で栗博士の塚田先生の話を聞く農家の皆さん

栗を熱心に見比べてみる皆さん今回はむき栗にする時の栗のむき方まで確認するという念の入れようでした。

地区によっては抜き打ちでチェックをするところもあるようで、そうすることで品質の高い栗を生産していくという熱意と自信を感じました。

厳しい選別によって搬入された「良い栗」は、搬入後の手間とコストを削減し、そして「良い栗」からは当然美味しいお菓子を作ることが出来ます。

栗は路地ものですから、天候の影響を受けやすく、今年の猛暑と少雨により出荷開始は昨年より1週間遅れ、収量も1割ほど減る見込みだそうです。

この暑さの中での農作業には本当に頭の下がる思いがします。

超特撰恵那栗が世間に知られるようになったカゲには、農家の皆さんのこういった日々の努力があったことを改めて感じます。

感謝です。